ありとあらゆる日記

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初めての前衛音楽

前衛音楽って何?

前衛音楽を一言で説明するなら「普通ではない音楽」です。

鋭い読者の方に「じゃあ、普通の音楽って何よ?」と聞かれそうなので先に答えておきます。

「普通の音楽」というのはポップスや民謡やクラシックといった私達が普段よく耳にする音楽を指します。

これらの音楽からすると「普通ではない音楽」こそ、前衛音楽と呼ばれるものです。

裏を返せば、何の前提知識もない状態でいきなり前衛音楽を聴かされても「意味がわからない」「適当に演奏してるだけ」「これって音楽なの?」という感想しか出てこないのは当然のことです。普通じゃないんですから、耳が全力で拒絶反応を起こします。前衛音楽のリスナーが増えないのも納得ですね。

でもね、前衛音楽って結構面白いんですよ。

ぜひともみなさんに聴いて欲しいんですよ。

とか言いつつ、僕も日頃はJPOPばっかり聴いてるんですけど(スピッツ大好き)

でもね!( ゚Д゚)! たまにこう、非常識に触れたい時ってあるじゃないですか!? 非常識でぶっとんだもんが無性に欲しい時ってありますやん??? そゆ時!そゆ時に前衛音楽を聴くんです!これがマジ最高なんです!!

みなさんにもぜひとも聴いてほしいわけです。

本記事では、「普通の音楽」と対比する形で前衛音楽の異質さを説明することで、前衛音楽の聴きどころや魅力(どういう点に注目すると面白いか)をお伝えしていきます。入門リスナーの方が拒絶反応を起こすことなく、前衛音楽を楽しむ一助になれば幸いです。(音楽は音を楽しむと書くのですから)

 

①普通の音楽「調性音楽万能説」vs前衛音楽「調性?遅れてるぅ~」

大多数のJPOPやは「調」に基づいて作曲されています。「調」というのはハ長調とかイ短調とかのことです。まあ、音楽を作るうえでのルールみたいなものだと考えてください。調に基づいて作られた音楽を「調性音楽」と呼び、私達はこの調性音楽に普段から慣れ親しんでいるわけです。

しかし、前衛音楽はそんなありきたりな「調」を使うことを拒否します。全く別のルールに基づいて曲を作るので、その結果できあがるのは・・・・・超不思議音楽です。

 

シェーンベルク作曲『月に憑かれたピエロ』より『月に酔う』


Arnold Schonberg: Pierrot Lunaire - 1. Mondestrunken

 

ね?不思議でしょ?この調子でどんどん行きます。

 

2、普通の音楽「音楽はきれいな音が鳴るもの」vs前衛音楽「不協和音万歳\(^o^)/」

クラシックの曲って、きれいな音楽が多いですよね。バッハの『G線上のアリア』とかヴィヴァルディの『四季』とか。人が音楽を聴くのは「癒し」を求めてるからだと私は思うんです。だから「きれいな音楽が聴きたい!」って思うのは当然ですよね。

が!前衛音楽はあんまそういうの気にしません。汚い音、連発します。

 

バルト―ク作曲『野外にて』より『夜の音楽』


Bartók: Out of Doors: IV. The Night's Music

 

うーん。なぜか癖になる、ふきょうわおーん。

 

3、普通の音楽「拍子は一定」vs前衛音楽「拍子は可変」

3拍子の曲は大抵最後まで3拍子で、4拍子の曲は最後まで4拍子なのがスタンダードです。これには理由があって、一定のリズムが継続すると人間は心地よさを感じるためです。もし急にリズムが変わったりしたら不安な気持ちになりますよね?

聴き手を不安にさせるために作ったんじゃなかろうかと疑いたくなるような曲がこちら。

 

ストラヴィンスキー作曲『春の祭典』より『生贄の賛美』


Stravinsky - Rite of Spring - Glorification of the Chosen One - Ozawa, Chicago SO

 

リズムが過激すぎる( ゚Д゚)

 

4、普通の音楽「ピアノで鳴らせる音だけで作曲」vs前衛音楽「ピアノで鳴らせない音も使って作曲」

ピアノで鳴らせる音って何音あるかご存知ですか?黒鍵36、白鍵52の合わせて88音が正解です。この88個の中からメロディを作ったり、和音を作ったりして曲を作っていくのが一般的な作曲法です。

でもよくよく考えたら、これ以外にも音って存在するんですよね。俗にいう「真ん中のド」の周波数は約261HZで、隣の黒鍵(ド♯)の周波数が約277HZなので、その間には無数の音が存在しているわけです。

鍵盤と鍵盤の間に理論上存在しているはずの音は「微分音」と呼ばれ、微分音を使って作曲された曲がこちらです。

 

ハーバ作曲『微分音ピアノのためのソナタ』より『第1楽章』


Alois Hába - Sonata for Quarter-tone Piano

 

時々、へんちくりんな音が聴こえるのがわかりましたか?

 

5、普通の音楽「音楽にはメロディがあって、リズムがあって・・・」vs前衛音楽「音塊」

音楽の三要素は「メロディ」「リズム」「ハーモニー(和音)」だと言われています。これら3つがあって初めて音楽が成立するというのが、民謡でもJPOPでもクラシックでも変わることのない絶対的なルールなのです。

じゃあ音楽の三要素のどれかが欠けたらどうなるの?という問いへのアンサーソングが次の曲。

 

リゲティ作曲『永遠の光』


György Ligeti: Lux Aeterna

 

ただハーモニーの遷移があるのみ・・・

 

6、音響作曲 

今回紹介した前衛音楽の特徴をまとめると・・・

 

①調を使わない

②不協和音多用

③一定じゃない拍子

④周波数レベルで作曲

⑤メロディもリズムもいらん

 

となります。

上記の内容を総合したすさまじい一曲をご紹介します。

 

クセナキス作曲『メタスタシス』


Iannis Xenakis - Metastasis

 

もはや五線譜じゃない

 

7、普通の音楽「変化」vs前衛音楽「過剰な反復」

さて、みなさんそろそろお疲れかと思います。異端じみた曲を散々聴いたのですから疲れないわけがありません。

最後は癒されて終わりましょう。

前衛音楽の中でもやや変わり種とされる「ミニマル・ミュージック」をお聴きください。

 

ライヒ作曲『6つのピアノ』


Six Pianos, Steve Reich

 

終わりまで記事をお読みくださり、ありがとうございました。

時々、前衛音楽を聴きましょう!