ありとあらゆる日記

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初めての前衛音楽Ⅱ

8月26日に「初めての前衛音楽」という記事を書きました。前衛音楽とそれ以外の音楽を対比する形で、前衛音楽の魅力を紹介するという内容です。

 

aritoarayuru.hatenablog.jp

 

本日はその続きとなります。テーマは“楽器”、前衛音楽の作曲家達が“楽器”という音楽をするうえで欠かせない道具にいかなるアプローチを試みたか、淡々と解説していきます。

 

①既存楽器の新奏法

ピアノ、バイオリン、ヴィオラ、チェロ、トランペット、ホルン、クラリネット、フルート、ギター、ティンパニ、ドラム・・・世の中には数多くの楽器があるが、演奏の仕方というのは大抵決まっている。トランペットはマウスピースから息を吹き込む、ピアノなら鍵盤を押す、これが常識ってもんだ。

残念ながらというか幸運なことに、世の中には常識のない人間が少なからず存在する。

 

ラッヘンマン作曲『グエロ』


Guero - Helmut Lachenmann

 

何しとんじゃあああああああああああああああ!!!

 

②既存楽器を魔改造

自動車オタクのメカニックだと思えばいい。市販されてる車の性能なんかじゃ満足できないんだ。エンジンもタイヤもあらゆるパーツに自己流の改造をほどこして、ハイパーなマシンを作り上げることだけが奴らの生きがいなんだ。

だからジョン・ケージはピアノの弦にネジやら消しゴムやらを挟んで自分だけのピアノを完成させた。

注:ジョン・ケージは自動車オタクではありません。きのこオタクです。

 

ケージ作曲『ソナタとインターリュード』より『ソナタ2』


John Cage - Sonata II For Prepared Piano

 

これいちおうピアノだからね????

 

③おもちゃ楽器を使う

幼稚園の頃、家に子供用のピアノとかなかった?鍵盤が20個ぐらいしかないやつ。

小学校の時、みんなピアニカ持ってたでしょ?鍵盤が32個しかないやつ。

そういう子供用の楽器の可能性を真剣に、実に真剣に追求したのが、これまた御大ジョン・ケージ

そろそろジョン・ケージが『4分33秒』だけの作曲家じゃないことをみんなに知ってほしいのです。

 

ケージ作曲『トイピアノのための組曲


Suite for Toy Piano - John Cage

 

いい年したおっさんがトイピアノ演奏してるの、かあーーーわいいーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!(錯乱)

 

④楽器じゃないものを使う 

でまあ次もジョン・ケージなんだけどさ。仕方ないんだよ、ケージが色々やりすぎてんだよ。

そもそもケージって人は「音楽」を超広義の意味で捉えてた人で「音が鳴っていれば音楽だ」ぐらいの勢い。だからケージの中では楽器で鳴らす「音楽」と、日常生活で鳴る「音」の間に違いなんて何もなかったらしい。

だから↓みたいな音楽も当然できあがる。

 

ケージ作曲『居間の音楽』


Square Peg Round Hole - "Living Room Music" by John Cage

 

意外とちゃんと音楽してるんだよね。

 

⑤新しい楽器を作る

前衛音楽界が新しいものを追求している以上、最終的にこの発想に至るのは理の当然。

鈴木昭男氏の創作楽器「アナラポス」の演奏をどうぞ。

 


AKIO SUZUKI ANALAPOS

 

「ケージじゃないんかーい」ってツッコミはなしね。

 

終わりに

今回はここまで!でもあれだよね、みんな疲れたよね。

最後は前衛音楽と何の関係もないリラクゼーション・ミュージックを聴いて終わりましょう。

 

ジョン・ケージ『ある風景の中で』


John Cage - In A Landscape

 

ケージだって綺麗な音楽ちゃんと作れるんだぞ!!

 

それではみなさん、次回の「初めての前衛音楽」で会いましょう、続く。